岡本太郎は、太陽の塔の製作者として名前は知っている人も多いでしょう。「芸術は爆発だ」という言葉が一大ブームになりましたが、彼は他にも多くの名言を残していて、その生き方はまさに芸術家。岡本太郎について深く知れるおすすめの本5冊をご紹介します。

1:母親が育児をしない環境で育った
岡本太郎の母は資産家の出だったこともあり、世間知らずで家事や育児を全くしませんでした。 太郎が幼少の頃、かまって欲しさに母の創作活動を邪魔したところ、和服の帯でタンスに縛り付けられたという話があります。それほど、育児以外のことに熱心だった女性でした。
2:学校の成績はビリだった
なかなか学校に馴染めず転校を繰り返し、私立小学校である慶應義塾幼稚舎に移り、 そこで恩師・位上清と出会います。その芸術の才能を見込まれクラスの人気者となりましたが、成績は52人中、52番で した。
3:実は小柄だった
雑誌やテレビへの露出も多く、生前はメディアで見かけることも多い人でした。意外にも身長は156cmと低く、当時の男性平均160cmと比べても小柄だったようです。
4:「夜の会」を設立した
太郎は花田清輝とともに、文学と美術分野での前衛芸術について論じ合う「夜の 会」を結成しました。 会の名前は太郎の油彩画『夜』に由来しているそうです。 参加者は埴谷雄高、野間宏、椎名鱗三、安部公房など芸術・文学に精通した人が集まり、「リアリズム序説」「反時代精神」などの研究発表を軸に前衛芸術について意見をぶつけ合ったそうです。
5:ピアノも上手だった
母かの子が弾いていたこともあり幼少期からピアノに触れており、 慶応幼稚舎の頃には独学でショパンの曲を演奏するまでになっていたといいます。 芸術家として有名になった後も仲間の集まりで演奏したそうですが、モーツアルトが大のお気に入りでした。
6:プレイボーイだった
太郎はプレイボーイとしても有名でした。 自由奔放な母の影響を受けてか閉塞的な男女関係を嫌っていたため、結婚をせず多くの女性と関係を持っていたといいます。
7:生涯独身だった
太郎は生涯結婚をしませんでしたが、事実上の妻が平野敏子でした。「夜の会」で太郎と親しくなり秘書となりますが、その後養女として迎えられます。 戸籍上では養女でしたが、時には秘書、時には妻として太郎を支えました。
8:ガラス越しの展示を嫌った
太郎は自分の作品をガラス越しで展示されるのを嫌っており、ありのままの状態で鑑賞するように勧めていました。
国立近代美術館で『コントルポアン』が展示中、作品が傷つけられてしまったこと に配慮して、 関係者がガラス越しで展示することを提案すると太郎は激怒し「傷がつけば、俺が自ら直してやる」 と言ったという逸話が残されています。
9:スポーツが大好きだった
芸術家というとインドアなイメージを持たれる方も多いと思いますが、太郎は逆でじっとしていることが嫌いな性分だったといいます。
特に野球が好きで、巨人の千葉茂・中西太たちと野球に興じたそうです。なお、2004年までパ・リーグに所属していた「大阪近鉄バファローズ」の猛牛をモチーフにしたロゴは太郎によってデザインされました。
10:葬式が嫌いだった
生前、葬式が嫌いであることを公言していた太郎に配慮し、葬儀は行われませんでした。翌月2月26日、太郎の85歳の誕生日にお別れ会として「岡本太郎と語る広場」が開催されます。
太郎の遺した作品が展示されたり、プロジェクターによって太郎のイメージを空間全体に投射したりと、参加者が全身で「岡本太郎」を感じることができるようなイベントだったそうです。
「ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、これは自分にとってマイナスだな、危険だなと思う方を選ぶことにしている。」(『自分の中に毒を持て』より引用)
- 著者
- 岡本 太郎
- 出版日
- 1993-08-01
本書は作品紹介にとどまらず、どういった背景でその作品が生まれたかを言及しているところが特徴的です。特に宗教や思想は岡本太郎の芸術を形作るのに大きな影響を与えていて、そのことが資料を元にしながら語られています。制作背景を知ることで、より彼の芸術作品を楽しめますし、理解できるようになることでしょう。
- 著者
- 佐々木 秀憲
- 出版日
- 2013-07-01
どんな子どもでもそうですが、母親の影響というのは大きいものです。太郎の母は、純粋で不器用であり、他の人の目を気にして傷ついている人でした。そんな母を愛し、優しく見つめる彼だったからこそ、常に人に対して優しい人になれたのでしょう。そして人の目を気にする必要なんてないということを訴えます。この両親の話を読むと、太郎の原点が分かり、より理解できるのです。
- 著者
- 岡本 太郎
- 出版日
- 2009-05-01
芸術に興味があってもなくても、芸術とは何かと聞かれれば返事に詰まってしまうことでしょう。その部分を岡本太郎は、分かりやすく説明して、私たちを納得させてくれるのです。
- 著者
- 岡本 太郎
- 出版日
敏子の深い愛情のもと、自分の限界を超えて挑戦し続けた芸術家の姿には感動させられます。どんな困難も、そうと知って向かっていく、そして新しいものを作り出していく、そんなことはなかなか普通の人にできることではありません。しかし本書では、人間離れした精神であった太郎の姿を温かく見つめる目線で書かれているので、彼に対しても親近感がわいてくることでしょう。
- 著者
- 岡本 敏子
- 出版日
岡本太郎はやはり人間離れした、芸術家の中の芸術家だと感じさせてくれる本ばかりだと思います。ぜひ機会があれば、太陽の塔など実際の作品を目にしてくださいね。