「ジェリーインザメリーゴーランド」あらすじ
- 著者
- 安野 モヨコ
- 出版日
- 2014-04-21
男になりたい女子高生のミリと、彼女の双子の兄で女として生きているモモ。ある日別々に育ったふたりは16歳の誕生日に再び出会います。そしてその日に父親が覚せい剤の密輸で捕まってしまい、家を追い出されてしまうのです。そこでミリ名義になっていた古い家に移り住むのですが、そこには3人のモデルの少年たちが住んでおり、奇妙な同居生活が始まります。
服も雰囲気もとにかくおしゃれ!
出典:『ジェリー イン ザ メリィゴーラウンド』1巻
美容やおしゃれについて語ったイラスト付きエッセイ「美人画報」シリーズで、高い美意識をのぞかせた安野モヨコらしいセンスが光る本作。センスの高いミリにおしゃれ好きなモモ、メンズモデルの男の子たちなど、普通のシーンでもとにかく格好が可愛い、かっこいい!見ているだけで惚れ惚れしてしまいます。
2話でミリとモモが引っ越し先に向かう途中のシーンはロードムービーのような雰囲気。軽トラの後ろに荷物と一緒につめこまれ、それぞれギンガムチェックと花柄のパンツを履いて長い足を窮屈そうにしているのは、はすっぱなかっこよさがあります。これから始まる新しい生活の期待感も高まってくるおしゃれなシーンです。軽トラに乗っていて、場所が日本の住宅街というのもカッコつけすぎない良い外し感となっています。
暴走ギャグが止まらない!
出典:『ジェリー イン ザ メリィゴーラウンド』1巻
安野モヨコ作品といえば勢いのある独特のギャグも特徴のひとつ。本作でもその面白さは健在です。男になりたいミリが、モモは姉ではなく兄だと気づいたシーンは、特にその面白さがあります。
「きみ兄じゃないか!」
「それはタブーよ!身近にいる人々が全員で心をこめてあたしのこと女だって思わなくちゃ」
「じゃあちんこいらないの?」
「いる?」
「うん!」
「じゃ あげる!!」
「やったあ!!」(それぞれ中略あり)
ツッコミ不在のカオス感。ポンポンとおかしな会話が進む暴走っぷりです。なんだか幼稚さが限界点を超えて微笑ましさすら感じられます。この謎の勢いにそのまま身を委ねていると、不思議とエネルギーチャージしてくれるのもこの作品の良さなのです。