エンターテイメントの一形態として認知される漫画。その漫画に史実を反映した歴史ジャンルがあることをご存知ですか? 今回はそんな歴史漫画の中から、日本史にスポットを当てた5作品をご紹介します。

本作は2004年から「週刊ヤングマガジン」誌上でシリーズが連載されている宮下英樹の作品。あまりメジャーな武将とは言えない仙石秀久を主人公に据えた長編大河漫画です。
- 著者
- 宮下 英樹
- 出版日
- 2004-11-05
- 著者
- たかぎ 七彦
- 出版日
- 2015-02-07
本作は2013年に「サムライエース」で連載開始され、ウェブサイト「コミックウォーカー」に移籍して連載継続中のたかぎ七彦の作品。鎌倉幕府衰退の遠因になった日本史史上でも重要な転換点にも関わらず、あまり知られていない元寇の文永の役を舞台にした漫画です。
元寇とは、モンゴル帝国と高麗王国連合による当時世界最大級の艦隊が、2度に渉って日本を襲った侵攻のこと。神風(台風)が起こって日本は助かった、と歴史で習った方もいらっしゃるのではないでしょうか。詳しい研究によると、時期的に九州近辺に台風が来るはずがなく、当時の元と日本の史料にも記述がないことから、神風は誤りだと判明しています。
では何が元寇を凌いだかというと、迎撃した日本軍の力によるところが大きいのです。本作では、史実には残っていない日本軍の武人をディテールアップし、歴史を逸脱しない程度に創作を行っています。
源義経を源流とする兵法、義経流の使い手、朽井迅三郎。元は幕府の武士だっただけあって、優れた統率力と戦闘力の持ち主です。彼自身は実在した人間ではりませんが、『八幡愚童訓』に登場する対馬で戦った流人の口井勝三、源三郎の兄弟がモデルだそうです。
またヒロインとなる輝日姫は、壇ノ浦の戦いで海に身投げした安徳天皇の子孫。これは歴史ファンがニヤリとさせられる設定です。安徳天皇が落ち延びて、対馬の祖となったという伝説が残されており、作者はそれを利用したのでしょう。
アンゴルモアで思い出されるのは、やはりノストラダムスの予言かと思います。アンゴルモアは恐怖の大王と呼ばれていますが、これにはいくつか解釈があって、そのうちの1つにアジアの侵略者=モンゴル帝国を示すという説があります。恐らく本作のタイトルはそこから来ているのでしょう。
九州から援軍が到着するまでの7日間。900隻にも及ぶ大艦隊に対して、迅三郎は対馬にいる人々をまとめ上げ、迎撃を試みます。戦いの行く末は如何に。
2005年から「モーニング」で連載中の山田芳裕の作品です。2009年文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、2010年手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。2011年にはNHK制作でアニメ化もされました。
- 著者
- 山田 芳裕
- 出版日
- 2005-12-22
本作は2012年から「ビッグコミックスピリッツ」誌上で連載されていた中野真理子の作品。日本書紀に書かれた出来事を大胆にアレンジし、耽美の空気漂う異色作となっています。
- 著者
- 中村 真理子
- 出版日
- 2013-02-28
本作は2015年から「ビッグコミックスピリッツ増刊ヒバナ」で連載されている、東村アキコの作品。上杉謙信女性説を前提にした戦国歴史漫画です。執筆に当たっては事前調査を行ったようで、描写には一定の説得力があります。
- 著者
- 東村 アキコ
- 出版日
- 2015-09-11
いかがでしたか? 日本史漫画の良いところは、実際に史跡を見に行けるところだと思います。今回ご紹介した作品で歴史に思いを馳せつつ、縁の地を訪ねてみるのも面白いでしょう。