3位:9歳の年の差をどう埋める?
西部劇のようなストーリー『荒野の天使ども』の続編として描かれた物語です。お転婆で男勝りな子供だった主人公・ミリアムも9年の歳月を経て美しい娘へと成長します。そして、兄のように慕っていたダグラスへ徐々に恋心を募らせていくことに。
ある日、ミリアムは友人の結婚式に参列するため街を出るのですが、帰る途中事件に巻き込まれてしまいます。行方不明となってしまったミリアムを探すべく街を出たダグラスが目にしたのは、記憶を失ったミリアムの姿でした。
- 著者
- ひかわ きょうこ
- 出版日
事件後、記憶を失ったにも関わらず「記憶を失う前 この人のこと 好きだったんじゃないかしら」と自分の過去の恋心に気づくミリアム。このシーンは多くの読者の心を掴んだのではないでしょうか。切なく、不器用で純粋な愛情が心に響きます。
男勝りで素直に恋心を伝えられないミリアムと、子供として可愛がってきた女の子からの好意に戸惑うダグラスの恋は上手くいくのか?確かに9歳の年の差があり、しかも赤ちゃんの頃から知っているとなれば、なかなか恋には発展しにくいもの。素直になれなかったり、相手を思うからこそ避けてしまったり……なかなか進展しない恋にドキドキされっぱなしです。
2位:ひかわきょうこの代表作!異世界へ迷い込んだ女子高生の運命は?
ごく普通の女子高生典子はここ数日、不思議な世界の夢を見ていました。友達にからかわれますが、その夢には何か意味があると信じていた典子は、ある日の下校時、最近ニュースでもちきりの連続爆破事件に巻き込まれてしまいます。
爆風で飛ばされた典子はその拍子で異世界へ。言葉も文化も違う異世界で出会ったのは旅の途中の戦士・イザーク。彼の探す物と、この世界で起きている争いの原因はなんと典子と深い関係が……!?
- 著者
- ひかわ きょうこ
- 出版日
2004年に星雲賞を受賞した、ひかわきょうこの代表作です。少し間抜けな女子高生・典子が主人公のSF作品。作者の体調不良もあり、完結までに12年の歳月がかかりました。
しっかりとした異世界の設定が読者を物語の世界へと引き込みます。そしてストーリー構成だけでなく、異言語・異文化に対応すべく奮闘する典子の姿や、心の読みずらいイザークが見せる優しさなど、登場人物が魅力的なことも『彼方から』が大ヒットした理由です。
世界の破滅を引き起こすとされる「目覚め」と「天上鬼」を探す二人がたどり着いたのは、自身が「それ」だったという切ない真実。運命に抗う二人、そして惹かれ合う二人の結末は……?切なくも温かなストーリーが読者の心を揺さぶります。
1位:平安時代が舞台のファンタジー
昔々のお話、まだ武士や殿様がいた室町時代のお話です。主人公・鈴音(すず)は、ごく普通の女の子でごく普通の毎日を過ごしていましたが、普通ではないところが一つ。幼い頃からもののけに好かれるという変わった性質を持っていました。
鈴音は父親代わりに慕っていた新九郎(ととさま)から、もののけを消す術を学びます。平凡ながらも幸せに暮らしていた鈴音ですが、ある日新九朗が妖術師との対決に向かい、そのまま行方不明に。時は流れて10年後のある日、山中で鈴音は今までにない強力なもののけと遭遇してしまい……!?
- 著者
- ひかわきょうこ
- 出版日
- 2015-07-15
『お伽もよう綾にしき』は「おとぎもよう あやにしき」と読みます。もののけが出てきたり、時空を超え鈴音と新九朗が再会したりと、ファンタジー要素の強い作品です。少しドジだけれど、前向きな鈴音の姿に心が温まります。
時代背景が室町時代なので、歴史ものが好きな方にもおすすめです。そして何より魅力的なのが鈴音のひたむきで根性のある姿。器用でも飛びぬけた美人でもない鈴音ですが、明るく一生懸命な姿に読み手は励まされます。
消えた新九朗の行方も気になる事ところですが、新九朗から授かった笛によって呼び出される不思議な味方達も個性豊かな見た目と性格で楽しませてくれます。人と人、そしてもののけとの温かな関わりをどうぞ見守ってみてください。