胸キュンキャラ!キングオブクズ、徳永
出典:『彼女のいる彼氏』1巻
そしてそんなリアルなキャラや展開の中でも一際輝くクズが徳永。『彼女のいる彼氏』というタイトルは最初、別れていない佐倉のことも指していましたが、実は長年付き合っている彼女がいるメインの「彼女のいる彼氏」は徳永なのです。彼は浮気性な性格ですが、長年付き合っている彼女がいます。しかし円満かと言われるとそうとも言い切れず、長期間関係が続く理由を「努力ですよ」と冷めた表情で言い切るのです。
基本的にはモテ街道を走ってきたチャラ男という雰囲気の彼。あまり真面目な顔は見せませんが、咲との馴れ初めや彼女との前日譚からもわかるように、女の子の隙は見逃さずしっかりとフォローする男です。紙コップに落書きをしてからかうところや、泣いてる咲を励まして最後には笑わせてあげるところ、褒める言葉を忘れないところなどは「怠慢」の佐倉とは正反対のマメさ。女性のツボを確実に突いてきます。
そんな優しさに流される形で徳永と関係を結ぶ咲。その割り切れない関係性はすごくリアルでだらしなく、見ていてじわじわと辛くなってきます。そして咲が流されやすい自分の性格に落ちこむ様子を察すると、そこから彼女の目を逸らすようにまた優しくする徳永。まさにその姑息で賢いやり方がリアル。弱っている女子を見つける嗅覚が鋭い男子いるよなー、という感覚で具体的に想像しやすいキャラクターです。
胸キュンキャラ!ひたすら努力のキラキラ女子、ルミ
出典:『彼女のいる彼氏』1巻
常に彼氏がいつつもキープ君もアリ、いつでもお化粧バッチリで努力を欠かさないキラキラ女子のルミ。時々仕事に熱心ではなかったり、長いものに巻かれたりするところはありますが、基本的には性格もいいお嫁さんにしたい女子です。程よくレベルの高い一般女子に共通する、努力する才能と冷静な目。このふたつを彼女も持っており、その特徴が感じられるシーンはこんな人いるいる、と女性だと背筋がひやりとして身を引き締められるキャラクターです。
徳永に振り回される咲が自分に言い聞かせながら、彼とのことを話す様子を見て、ルミはこじらせてるわ〜と俯瞰しています。そして咲を「出し惜しみ系女子」を分析するのです。女としての自信はあるけれどうまくそれを使いこなせず、ついうだうだしている咲。ルミは彼女を見ながら聞こえないくらいの声でこう呟くのです。
「女出さなくても王子様が勝手にノッてくれるのは、アラサー少女漫画の中だけだよ咲!」
彼女の特徴を表した、女子をズバッと斬る名言。ストーリーにひとりいると場がしまる冷静キャラですね。他にもエレベーターでメイクをサボってしまったことを罪滅ぼしのように同僚に報告する女子社員や恋愛面で腰の重い佐倉を「怠慢」という端的で刺さる言葉で表す様子はあっぱれ。自己にも他者にも厳しい、生きるためのマーケティングに優れたスマート女子です。
残念キャラとして超優秀!大野こと、大井
咲たちの働くキラキラ企業「サイダーエイジジャパン」の中でも特にチャラい系が集まるとされるのが徳永も所属するPL+T局。この局に入ってくるのは「サイダーエイジジャパン」のイメージの根幹をつくっていると言っても過言ではない人ばかりで、新人には必ず「あるある」な特徴があるのです。
「圧倒的成長」などのガツガツワードを使いこなしながら未来について熱く語る、自信満々などその様子は様々に描かれます。その中でも頻出するのが「ラルフローレン」です。ちょっといいとこのメーカーだけどそこまで高くもなくて、分かりやすく良く見えてと、おしゃれ初心者が手を出しやすいこのブランド。徳永もかつてはその道を通ってきました。
そんなPL+T局の男子ユニフォームとも言えるラルフローレンのポロシャツを来て颯爽と仕事をするのが大井です。彼は端的に言ってしまうとチャラい系の普通の人。徳永など周囲から「大野」とわざと間違えて呼ばれたり、打ち上げでは積極的に飲み要員として駆り出されたりするなどちょっと残念な人物。
そんな大井、実はルミに片思い中なのです。好きになるのも実は計算高い、でもぱっと見は普通の綺麗なお姉さんというところも「普通」です。そして大井とルミの恋物語の結末は彼の残念キャラを活かした秀逸なもの。
「普通」の大井は曲者だらけのこの物語で最後どう料理されるのでしょうか?