3位:義理と人情の男達に酔いしれる、小林まことのおすすめ感動作
小説家、劇作家の長谷川伸の原作作品に小林まことが筆を入れた知る人ぞ知る名作。時代劇、任侠劇であり、この世界ならではの義理と人情が描かれます。このシリーズは1巻ごとに完結するオムニバス形式の作品集。『関の弥太ッぺ』『沓掛時次郎』『一本刀土俵入』『瞼の母』というタイトルで、4巻で完結されています。
長谷川伸の作品として特に有名なのが『瞼の母』。番場の忠太郎という名の男が主人公です。5歳で生き別れた母親を捜し求めて放浪していた忠太郎は、母親が江戸にいるという噂を耳にして江戸へと流れ着きます。しかし、感動の再会となるはずだったのに母には既に新しい居場所があったのです……。
- 著者
- 小林 まこと
- 出版日
- 2009-08-21
原作が書かれたのは昭和5年。これぞ任侠劇!というストーリーのため、どこかで聞いたことのある展開だと思うかもしれません。しかし、際立つのはなんと言っても登場人物のかっこよさ!どの作品に至っても、主人公だけでなく女性や子供まで芯の通った強さが描かれます。
さらに、タイトルに劇画と入っているだけあり、絵柄やコマ割りが特徴的です。通常の作品よりコマ数が少ない代わりに絵が大きくダイナミックな印象。台詞も多くないわりに、人物の表情や背景描写から状況を理解しやすいという、小林の作画技術が詰め込まれています。
近年は悲しいことに失われつつある、命を懸けるに値するとまで言われた「義理と人情」。古き良き時代の文化が時を越えて蘇りました。どの作品も涙がとまらないこと請け合いの感動作。是非一度読んでみてください。
2位:コメディ+熱血スポーツ漫画!
リズム感がよく一度聞いたら覚えてしまえそうなこのタイトル。主人公は東三四郎というとにかく明るく熱い男です。
三四郎は元々ラグビー部に所属していました。しかもその腕は超一流で、ポイントゲッターとして活躍していたのです。しかしとあることが原因で退部。ラグビーへの未練もありましたがそれにもふんぎりを付け、格闘家への道に目覚めていきます。
- 著者
- 小林まこと
- 出版日
元々運動神経が抜群だった三四郎は、高校柔道で活躍。高校を卒業した後は元々憧れていたプロレスラーになるべく上京。プロレスの名門、新東京プロレスに入門するためにテストを受けますが、そこで出会った伝説の悪役レスラー桜五郎に憧れを持ち、そのまま弟子入りします。
その後は桜の経営する保育園で保父として働きつつ、プロレス界のトップを目指す三四郎。「強さ」 による実力主義に重きをおく「ストロングスタイル」で、デビューしてからも強力なライバルたちに立ち向かい死闘を繰り広げていくのでした。
当時のプロレス界といえば、かの有名なアントニオ猪木の全盛期。三四郎も猪木に憧れ、スタイルを真似る描写なども出てきます。作品自体もどんどん人気を出し、現実でも二次元でもプロレスが人気を博しました。プロレスはわざと相手の攻撃を真正面から受け止める競技。それは当然痛いし怪我もします。けれどそれを耐え、次は自分の力と技をぶつけ返す。胸が熱くなる男達の闘いです!
そんな強くかっこいい試合のシーンはもちろん必見ですが、タイミングよく突っ込まれてくるギャグにも笑いが止まりません。笑って泣けて熱くなる、盛りだくさんな一作です!
1位:柔道部員のバイブル!小林まことが描く柔道マンガの金字塔
『柔道部物語』というタイトルからもわかるように、柔道をテーマにした小林まことの代表作品。オリンピックでは日本の獲得メダル数の数割をしめることでも知られる人気競技・柔道の魅力に迫ります。
主人公は三五十五(さんごじゅうご)。中学生の頃は吹奏楽部に所属していた文科系男子でした。高校に入学してちょっとした興味から柔道部を見学した際、新入部員歓迎の「セッキョー」という名のしごきによってボロボロに……。しかし、負けず嫌いな三五はなんと柔道部に入部します。
その勝気な性格と、もともとセンスがよかったことから上達は早かったのですが、永遠のライバルとなる西野新二と出会い、彼には自分の力が通用しないと思い知らされました。打倒西野を掲げ、柔道部員達と切磋琢磨しながら強くなっていく三五の姿が描かれます。
- 著者
- 小林 まこと
- 出版日
- 2013-11-21
柔道は世界から「日本のお家芸」と言われ、数々の強い選手を生み出してきました。もちろん試合を観ていると熱くなるし面白い。ただ、経験者でない限り詳しくはわかりませんよね。しかしこの作品では三五が柔道初心者!三五と一緒に柔道のことを学べます。
三五の得意技は「一本背負い」!派手でかっこよく、初心者でも知っている技です。作中で白熱した技の掛け合いからの見事な一本背負いは、見るだけでスッキリした気分にさせてくれます!
実は作者自身の経験に基づいて描かれたこの作品。柔道の面白さはもちろんですが、部活動特有の先輩後輩の上下関係による理不尽さや、よくわからない部内だけの伝統などが面白おかしく表現されています。体育会系でも文化系でも、部活動を経験したことがある人なら間違いなく「こんなことあった!」と楽しめることでしょう。
人気絶頂時には「全国の柔道部員全員が読んでいる!」とまで評された本作。胸熱く心躍る内容をお楽しみください!