平野耕太はファンの間では「ヒラコ―」と親しみをこめて呼ばれ、ギャグ漫画からバトル漫画まで幅広く手掛けています。そこで今回はこれさえ読めばヒラコ―が分かる!という作品を5作厳選して紹介したいと思います。

- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
- 2009-04-28
- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
- 2003-10-01
- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
20世紀末、イギリスでは人が行方不明になる事件が多発していました。それはある吸血鬼が起こしたもので、ひとつの村と警察部隊がほぼ全滅する事態に。ただ一人、瀕死状態だった警察のセラスは助けに来たアーカードによって吸血鬼として蘇生され、対吸血鬼機関「ヘルシング機関」に入団することになるのです。
吸血鬼退治をするのが吸血鬼という新しい展開が特徴。そしてナチスや宗教の対立など際どいテーマを取り上げ、今までに見たことのないような過激な表現で読者の心を掴んできます。夢や希望を描いた少年漫画にはない、ダークで大人向けなバトル漫画だと言えます。
狂気を感じる独特のセリフ回しにも強い印象が残ります。
「諸君私は戦争が好きだ。諸君私は戦争が好きだ。諸君私は戦争が大好きだ。殲滅戦が好きだ。電撃戦が好きだ。打撃戦が好きだ。防衛戦が好きだ。包囲戦が好きだ。突破戦が好きだ。退却戦が好きだ。掃討戦が好きだ。撤退戦が好きだ。平原で街道で塹壕で草原で凍土で砂漠で海上で空中で泥中で湿原で この地上で行われるありとあらゆる戦争行動が好きだ」(『HELLSING』より引用)
このセリフは少佐の演説シーン。今回は一部抜粋していますが、原作では13ページにもわたって大迫力で描かれています。そのヒステリックさにゾッとするとファンの中でも特に人気のシーンなので、ぜひ実際に手にとり全ページ読んでもらいたい場面です。
あのギャグ漫画と同じ作者とは思えない、シリアスで内容の濃い『HELLSING』。圧巻の戦闘シーンや独特のセリフ回しで一度読み始めたら止まらない作品。休日に丸一日かけて一気読みするのがおすすめです。
- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
- 2010-07-07
戦国時代の武将、島津豊久は1600年関ヶ原の戦いにて重傷を負ってしまいました。そのまま山中をさまよっていると突然異様な空間が現れ、謎の人物に異世界へ送り込まれてしまいます。そこで彼を待っていたのは死んだはずの織田信長と弓の名人那須与一でした。この世界を生き延びるために歴史上ではありえないこの3人が手を組み、共に戦うことになるのです。
この作品は敵も味方も歴史上の偉人が勢ぞろいで、かなり豪華な顔ぶれになっています。歴史ファンからするとこういった偉人を登場させる作品は批判が出ることもありますが、『ドリフターズ』で否定的な意見はほとんど見られません。作者の目の付けどころと良い意味でぶっとんだ内容が支持され、歴史ファンも納得の大作だと言えるのではないでしょうか。
実際の織田信長は頭の切れる戦術家だったということは知られていますが、本作でもその頭脳派な一面はセリフから読み取ることができます。
「尊厳がなくとも飯が食えれば人は生きられる。飯がなくとも尊厳があれば人は耐えられる。だが両方なくなるともはやどうでもよくなる。何にでも頼る。散々おれが一向一揆にヤられた手じゃもの。国をかっぱらうには一番の手よ。」
(『ドリフターズ』から引用)
戦いでエルフの村人たちの協力を得るために、畑に火を放った時の信長のセリフです。自身の経験から人の思考を先読みし、見事に村人たちを動かすことに成功しました。
残酷な描写もあるので比較的大人向けな作品です。しかしその合間にはクスリと笑えるギャグパートも挟んであり読んでいて疲れません。ジャンヌダルクや土方歳三など、現代では英雄として語られている人物が敵として登場するといった設定も楽しめると思うので、一度は読んでおきたい作品です。
『ドリフターズ』については<漫画『ドリフターズ』最新刊5巻までの見所をネタバレ紹介!>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
読めば分かるヒラコ―ワールドの魅力。決して王道ではなくオリジナリティを感じさせてくれます。深く考えさせられる内容に、かなり攻めたギリギリの描写。世界中から評価される理由がここに詰まっているのではないでしょうか。またギャグ漫画とバトル漫画の温度差を楽しんでもらいたいので、1作と言わず何作も読んでみることをおすすめします。