動物の生態ギャグ漫画!?
『かってにシロクマ 動物生態図鑑』は動物生態を題材にしたギャグ漫画です。OVA、ゲーム化もされた、相原コージの人気を確立した作品でもあります。
- 著者
- 相原 コージ
- 出版日
シロクマとはホッキョクグマのことでなはく、アルビノのエゾヒグマ。主人公はエゾヒグマの「シロ」。好奇心旺盛な間抜けな子熊です。厳しくも優しい母グマと、双子の弟大ちゃんと、あることがきっかけで一緒に暮らすことになったウリ坊と共に、北海道の大自然の中で生きています。
この主人公的存在、シロは、なにをやってもどんくさいです。よくできた弟の大ちゃんとは正反対で、最後の一言以外はちゃんと言葉で話すこともありません。しょうもないことでいつも母グマに怒られていますが、なんとも憎めないキャラクターです。
背景で他の生き物たちが生きている姿や、生死をかけて戦っていたりする描写が何気なく、当たり前のように描かれていることもあり、まさに動物生態図鑑という雰囲気。自然界の厳しさと摂理をリアルに、笑いと共に描いた珍しいテイストが魅力です。時に自然界ならではのシリアスなテーマが取り上げられるメリハリが、さらに笑いを盛り上げているのでしょう。
ラストの終結の仕方は、ギャグ漫画としても、そこに至るまでのストーリーとしても意外なもの。ぜひお手にとって確かめてみてください。
相原コージが描く死なないゾンビ!?
ゾンビが出現し、感染は拡大。恐怖に陥った人間たちの悲劇を、ユーモアとお色気を盛り込み描いた、ゾンビ、パニックホラー漫画『Z~ゼット~』。ギャグ漫画界の重鎮、相原コージのゾンビ像が反映された作品です。
- 著者
- 相原コージ
- 出版日
- 2013-04-26
一度死んだ人間がゾンビとなっているのに、脳を破壊する程度で死ぬというのは死んだ者が死ぬという理論になってしまうため、その点に疑問を感じた相原コージの描くゾンビは、「殺しても死なない」うえに、人間だけにはとどまらず、生きとし生ける全ての生き物にも感染。ゾンビ化した生物の一部でも食べてしまった他の生物も、ゾンビとなってしまうために拡大は恐ろしいほどに進んでゆきます。
脳を破壊したくらいでは倒れないゾンビたち、焼き尽くすなどして消滅させるしか対処方法もなく、切断されて残された一部でさえも動き続けるという恐怖。ゾンビが本当に恐ろしいのが魅力で面白い作品です。
展開としては、ゾンビの発生初期、発生中期。発生後期の3部構成となっており、それぞれの時期の様々な人間模様を描いていくます。一応主役ポジションも存在しますが、オムニバス形式で主人公になれない登場人物たちにもスポットライトを当てるため、全く現実世界ではないにも関わらず、感情移入しやすいリアルを感じさせるのも魅力です。
ここでもやはり不条理ギャグ漫画家の元祖、相原コージの特徴が満載のギャグが連発。ゾンビパニックホラーとギャグがMIXされた異色といえる作品は、少し違った路線の相原ワールドを堪能できるおすすめ作品です。
相原コージの集大成!
ギャグ漫画界の重鎮が描く、本格忍者漫画『ムジナ』。相原コージが解き明かしたストーリー漫画の技法、長い年月をかけて培ってきた経験、持ちうる全てを詰め込んで描いた集大成と言える作品です。
- 著者
- 相原 コージ
- 出版日
相原コージが少年時代に熱中していた忍者漫画ですが、漫画を執筆するようになってからはすでに過去のブームとなってしまっていました。その過去のブームとなったジャンルを自らの持ちうるセンスや技術を詰め込んで復活させた本格的忍者漫画。面白くないわけがありません。
真面目な展開だけでなく、細かい解説が要所要所に見られ、この解説自体が一種のギャグになっているというこだわり抜かれた演出もなされています。経験値の高さとセンスがなければ描けないであろう、細かに計算しつくされた展開は見事なものです。
非常に緻密に練られた構成で、培ってきた技法が盛り込まれた相原コージの集大成的な作品ですが、過去作品を知らないとわかりづらいネタも出てくるため、他の作品を読んでから読むことをおすすめします。
忍者社会の重厚なストーリーに相原コージらしい乾いた笑いを誘うギャグが数々が盛り込まれた、本格忍者漫画、他の作品を楽しんでからぜひ読んでみてください。