学校などでも繰り返し繰り返し学んできたであろう、邪馬台国やその女王卑弥呼。では彼女について、邪馬台国について、実際にはどれほどのことがわかっているでしょうか。今回は、かの時代の謎に迫る本を5冊ご紹介します。

架空の「倭」を舞台とする小説作品『日御子』。主人公を務めるのは通訳を務める一族の子として生まれた針で、彼は病床の祖父から、漢で「金印」を授かった時の話を聞くことになります。彼からして遠い時代の話に彼は胸を躍らせます。そして、それから十数年後、針は漢の使いに通訳係として同行することになるのです。500ページを超えるスケールで描かれる歴史ロマン小説になっています。
- 著者
- 帚木 蓬生
- 出版日
- 2012-05-30
まじないの力で国を治めた優れた巫女。卑弥呼について学ぶことといえばまず、このことが先に来ることでしょう。しかし、この卑弥呼が巫女であったとする説は実は近代に創られたものだった、と本書『つくられた卑弥呼―“女”の創出と国家』では語られています。有名な「魏志倭人伝」そして「風土記」や「日本書紀」などの伝承もふまえて丁寧に読み解くことで、古代の女性首長としての卑弥呼について論じています。
- 著者
- 義江 明子
- 出版日
邪馬台国はいったいどこにあったのか、残念なことに現代においても明確な答えというものはありませんが、一番有力であるとされるのは「機内説」です。同様に、奈良県にある箸墓古墳も卑弥呼の墓であるとする説が一般的となっています。しかし本書『「邪馬台国=畿内説」「箸墓=卑弥呼の墓説」の虚妄を衝く! 』は、そのタイトルにもあるように、それらの説に待ったをかける1冊。著者は邪馬台国北九州説を支持する立場から、機内説を考古学的、文献学的にかけ離れていると否定します。
- 著者
- 安本 美典
- 出版日
- 2009-09-10
古代史を知るためにまず外せない史書『倭人伝』。邪馬台国や卑弥呼についてはもちろんですが、それ以外にも古代のことを知ることのできる貴重な史料です。本書『倭人伝を読みなおす』は、そんな倭人伝をもう一度しっかりと読むことで、今まであまり知られることのなかった国々、都市、外交の様子など、当時の倭の姿を知ることができます。古代ロマンと学問の楽しさを、見つめ直せる1冊になることでしょう。
- 著者
- 森 浩一
- 出版日
- 2010-08-06
邪馬台国に纏わる二つのテーマ、それにそって古代史の謎を解き明かす1冊『卑弥呼の正体―虚構の楼閣に立つ「邪馬台」国』。著者が精査した中国史書の数はおよそ289冊3668巻にものぼります。それらを通して楽浪郡、帯方郡、百済、新羅、高句麗などの諸郡、諸国家の位置から邪馬台国を導き出す意欲的な内容となっています。固定概念、常識を覆されることでしょう。
- 著者
- 山形 明郷
- 出版日
- 2010-05-21
神秘的で謎が多い邪馬台国、そして卑弥呼という女王。壮大な歴史ロマンを感じるのにこれほどの題材はないでしょう。ぜひ、古代に思いを馳せながら読んでみてはいかがでしょうか。