伊達政宗は、戦国時代末期に活躍した東北随一の戦国大名で、豪胆なキャラクターと「伊達者」と呼ばれた華やかな人間像は様々な作品で現在も語り継がれている人物です。今回は伊達政宗をもっと知るための5冊の本を紹介します。

この時の政宗の行動や、その後の京都での豪華絢爛な大名行列などから、伊達もの、かぶき者と呼ばれ現在でも使われる語源になっています。
秀吉亡き後は、徳川家康に接近します。関ヶ原の戦いでは東軍徳川方に味方し、西軍上杉方と福島などで激戦を繰り広げ、家康の信頼を勝ち取り、大阪の陣でも徳川方として、後藤又兵衛や真田信繁(幸村)隊と戦い武勲をあげるなど強さも健在でした。
豊臣家を滅ぼし徳川幕府盤石な時期に入ると、仙台で新たな城下町を作り自らの居城として内政に努めます。現在の仙台市の基礎を作ることになるのです。その後も秀忠、家光と徳川三代に仕え、徳川幕府の副将軍として太平の世を作り上げていきます。
1:実は両目とも見えていた?
政宗と言えば、何と言ってもトレードマークの眼帯です。幼少期に天然痘が原因で右目を失明し、それ以降眼帯をするようになったと言われています。しかし近年の調査で遺骨が分析され、眼球内部の後面(眼底)には何ら異常がなく、 両目とも存在していたことがわかりました。
2:実はオッドアイだった?
両目とも見えていた彼が眼帯をしていた理由として、「オッドアイだったのではないか」という説があります。オッドアイとは虹彩異色症と呼ばれる、左右の眼で虹彩の色が異なる形質のことです。白人に多く見られるため、彼には白人の血が混ざっているのではないかとも言われています。
3:母親に毒殺されそうになった
政宗の母親である義姫は、次男の小次郎を特別可愛がっており、ひねくれた性格だった政宗よりも彼に跡を継がせたいと考えていました。そして義姫は、政宗に出す食事に毒を盛ったのです。すぐに解毒薬を飲んだため大事には至りませんでしたが、これにより義姫は鬼姫と呼ばれています。
4:大の酒好きで、酒癖が悪かった
政宗は酒好きとして知られ、同時に酒癖が悪かったとも言われています。酔っ払った際に、家臣に腹を立て脇差の鞘で小突き、怪我をさせてしまったことがありました。その後彼は酒に飲まれた行いを反省し、謝罪文を送っています。
5:朝鮮から梅の木を持ち帰ってきた
政宗は1592年に朝鮮に出兵した文禄の役の際、家臣に命じて現地の梅の木を持ち帰らせます。彼はその梅を気に入り、岩出山城、仙台城、若林城と、彼の移動と共に移植させました。この梅は「臥竜梅」と呼ばれています。
6:「伊達者」の由来となった
派手で粋な身なりをしている人を「伊達者」と呼びますが、この言葉は文禄の役の際に、政宗が用意した戦装束が派手で豪華だったことに由来しているのです。きらびやかなものを好んだ豊臣秀吉を意識していたのではないかと言われています。
7:刀コレクターだった
戦国大名のなかには刀コレクターが少なくありませんが、政宗もそのひとりです。豊臣秀吉や徳川将軍から数多くの刀を授かり、彼の元には名刀と呼ばれるものが数多く集まりました。燭台切光忠、振分髪正宗、くろんぼ切景秀、大倶利伽羅広光、亘理来国光などが有名です。
8:政宗が使った鉛筆が発見された
1974年に政宗の墓所である瑞鳳殿が調査された際、7cm程度の鉛筆が見つかりました。筆まめとしても知られる彼の愛用品だったとされています。
9:「ずんだ餅」のゆかりの人?
仙台名物のひとつとが「ずんだ餅」です。茹でた枝豆をすりこぎで叩いたり潰したりすることから、その工程である「豆打(ずだ)」が訛って「ずんだ」となったという説が有力です。
しかしこの名前の由来は諸説あり、政宗が出陣の際に「陣太刀」で枝豆を砕いて食したことから「じんたち」が「じんだづ」「ずんだづ」と変化していったという説もあります。
10:辞世の句は、「曇りなき心の月を先立てて浮世の闇を照らしてぞ行く」
先の見えない真っ暗闇のなかで月の光を頼りに進むように、戦国という先の見えない時代を、自分が信じた道をひたすら進んできたなあ、という意味です。
政宗の生誕とその時代背景を説明するところから、この小説は始まります。政宗の生まれた永禄十年は、織田信長34歳、すでに京への足掛かりを付けていたころ。豊臣秀吉も信長軍で武将として活躍していた32歳。徳川家康は信長と同盟して挙党体制を敷いていた26歳です。
- 著者
- 山岡 荘八
- 出版日
- 1986-08-28
前半の山場は人取橋の戦いや摺上原の戦い。まだ若い政宗の凄まじいほどの戦略と未熟さが相まみれ、物語を演出しています。伊達政宗の戦国最強と言われる所以を存分に味わえるストーリーは一気に読むものを惹きつけます。
- 著者
- 海音寺 潮五郎
- 出版日
生まれた時代がもう少し早かったら。その場所がもっと京都や中央政権に近かったら。政宗の生涯を知るほどに、歴史の残酷さを感じます。政宗の漢詩はその嘆きなのか、もしくはすでに悟った心理なのか。戦国が好きな方は是非一度本作を読んで政宗の心情に思いを馳せてみましょう。
- 著者
- 司馬 遼太郎
- 出版日
- 1978-11-29
正室、愛姫との出会いとその仲睦ましい姿や、重臣、片倉小十郎との絆なども美しく描かれ、夫婦、友人、上司と部下、それぞれの人間関係は今の世にも通じるものがあります。
- 著者
- 浜野 卓也
- 出版日
- 1986-10-15
物語は政宗が家督を継いで当主になるところから始まります。
- 著者
- 火坂 雅志
- 出版日
- 2010-06-11
隻眼の戦国大名、伊達政宗。その劇的な存在はたくさんの作品に取り上げられています。歴史のタブーかもしれませんが、伊達政宗に関しては、もしもを考えずにはいられません。様々な作品から自分の好きな独眼竜政宗を思い描くのは、歴史小説の醍醐味とも言えるでしょう。