思考のウィルス、ジル・ドゥルーズ。実践的にも理論的にも危険に満ちたこの哲学者の著書から、入門的な6冊を選びました。比較的晩年に近い時期、死の影が接近するなかで書かれたそれらのテクストのうちに、彼の強度的思考の本領を探ります。

本書は1972年から90年までのあいだにドゥルーズ(と盟友ガタリ)が受けたインタビューや談話を中心に編まれたもので、「口さがない批評家への手紙」と「追伸――管理社会について」といういずれも重要なテクストを収めてもいます。
- 著者
- ジル ドゥルーズ
- 出版日
原著出版は1981年で、ちょうどドゥルーズの哲学がその後期様式へと向かい始めた頃に書かれた本。ただし、スピノザ自体は国家博士号取得のための副論文として提出した『スピノザと表現の問題』ですでに論じられているので、ドゥルーズお得意のテーマを新たに論じ直した本として受け取ることも可能でしょう。
- 著者
- G.ドゥルーズ
- 出版日
ドゥルーズの死後に出版された『無人島』と『狂人の二つの体制』の二冊から、特に重要なテクストを中心に編み直された日本独自のアンソロジー。評論、序文、鼎談や書簡など、ここに含まれている文章の種類は雑多ですが、選ばれたテクストはいずれも必読のものなので、コスパの良い本だと言えるでしょう。
- 著者
- ジル ドゥルーズ
- 出版日
- 2015-05-11
日本独自編集のアンソロジーの下巻。「権力/芸術」とサブタイトルが付されていることからもわかるように各種の作品論と政治的状況論が集められています。そのうちの一篇「ペリクレスとヴェルディ――フランソワ・シャトレの哲学」は、哲学史家シャトレの追悼のためにドゥルーズが書いた小著であり、『ドゥルーズ横断』という論集に既に邦訳が収録されていたものですが、同論集がすでに入手困難となっているためこのコレクションに再録されたということのようです。
- 著者
- ジル ドゥルーズ
- 出版日
- 2015-06-08
ドゥルーズの死の二年前に当たる1993年に出版された本書は、タイトル通りの文学系評論集でありながらも、カント、ニーチェ、スピノザなどドゥルーズが過去の哲学史的仕事において扱ってきた哲学者たちをも論評の対象としており、主著と比べても遜色ない理論的密度を有した一書となっています。総論となる第1章「文学と生」では、作家たちがそれぞれに固有の症状と戦うなかで獲得される、ひとつの小さな健康の企てとして文学を理解しようとする、ドゥルーズの基本的な姿勢が表明されます(だから「臨床」なのです)。
- 著者
- ジル・ドゥルーズ
- 出版日
- 2010-05-01
『スピノザ――実践の哲学』と同じ1981年に出版された本書でドゥルーズは、イメージ・知覚(感覚)・身体の問題、そして生成変化における生と死の問題を、フランシス・ベーコンの歪んだ人物画というきわめて強力かつ魅力的な「具体例」のうちで思考し抜き、論じきります。
- 著者
- ジル ドゥルーズ
- 出版日
- 2016-02-24