今回は、これは本当に素晴らしい本だと思えた6冊を選びました。美術、建築、文化についての6冊です。

いきなり挑発的なタイトルの本を選んでしまいましたが、元々のタイトルは「DELUXE:HOW LUXURY LOST ITS LUSTER」(デラックス:いかにしてラグジュアリな商品はそのラスター(輝き)をロストした(失った)か)というもので(LLL、と並んだ印象的なタイトルですね)、もう少し抑えめです。いずれにしても、本書は高級ブランドへの愛に満ちた、そして真摯な批判に満ちています。
- 著者
- ダナ・トーマス
- 出版日
- 2009-05-13
新宿にそびえる巨大な建築物、東京都庁。東京のシンボルであるがゆえに、その建築プロセスをめぐっては、様々なドラマがあったに違いありません。奇しくも東京オリンピックを間近に控え、巨大建築についての議論が盛んな現在においては、本書は非常に興味深い一冊にますますなっていると言えると思います。
- 著者
- 平松 剛
- 出版日
- 2008-06-10
次に紹介するのは、フランスの美術館ポンピドゥー・センターでの「1910-1970 前衛の日本」展の共同コミッショナーを務めた岡部あおみによる80年代のポンピドゥー・センターでの仕事の記録です。前述の展覧会前後にフランスの美術館で彼女が実際に経験したことや舞台裏が記されていて、僕自身学生時代にこの本を読んでとてもワクワクしたことを思い出します。
- 著者
- 岡部 あおみ
- 出版日
最後に挙げる3冊は、日本の近現代美術史を考える上でも外せないと筆者が考える労作たちです。そのどれもが(再版を重ねながらも)現在古本でしか入手できないというのは大変残念に思います。
- 著者
- 佐藤 健二
- 出版日
『美術という見世物』というタイトルが示す通り、本書は通常「美術」としてみなされてこなかった写真油絵、生人形、パノラマ館、石膏細工、西洋目鏡といった江戸末期・明治の「見世物」に注目した一冊です。明治期に「美術」が導入された際、忌避され「見世物」として扱われたものたちを改めて見つめ直すことで、著者・木下直之は江戸と明治の断絶を乗り越えようとします。
- 著者
- 木下 直之
- 出版日
- 2010-11-11
本書は文字どおり、「万博」を軸にたどる日本の戦後史です。最も有名な1970年の大阪万博だけでなく、「海洋博」「科学博」「愛・地球博」などについても論じられていて、「万博」が国家政策としてどのように政治的に利用されてきたのかが鋭く描かれています。
- 著者
- 吉見 俊哉
- 出版日
- 2011-07-12