マッツ・ミケルセンが出演するマーベル映画『ドクター・ストレンジ』
マーベル映画『ドクター・ストレンジ』には信じられない程豪華なキャストが出演しています。BBC製作のドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』にて主演を務めるイギリスの世界的俳優ベネディクト・カンバーバッチをはじめ、アカデミー賞受賞者のティルダ・スウィントンや、アカデミー賞ノミネートのキウェテル・イジョフォー、そしてレイチェル・マクアダムスです。
更には、ダニエル・クレイグが初めてジェームズ・ボンドを演じた映画『007カジノ・ロワイヤル』のル・シッフル役や、ドラマ『ハンニバル』のハンニバル・レクター役で知られているマッツ・ミケルセンも出演しています。
体力的に、これまでで一番厳しい映画
明るい茶色の革ジャケットを着た彼は、ロンドンにあるホテルの部屋に私を迎え入れ、固い握手と共に水をすすめてくれました。これほど礼儀正しいハリウッドスターは滅多にいません。
「体力的には、これまでで1番厳しい映画でした」と、『ドクター・ストレンジ』について彼は語りました。
「撮影は難航し、過酷なものでした。1日10〜12時間…それを何週間も続けるのですから、撮影に慣れた方にでさえ相当過酷な撮影でした」
それにもかかわらず、ミケルセンは「とても辛い状況だとしても、ただただ楽しいのです」と付け加えます。
「望んだ形に仕上げる事が出来たし、実際に見たものは更に魅力的でした。私達は実際の事のように恐れ、又怖がる事が出来たのです。これはとても素晴らしい事でした」
マッツ・ミケルセンが演じたカエシリウスという悪役
ミケルセンは、ティルダ・スウィントンが演じるエンシェント・ワンの元弟子カエシリウスという悪役を演じています。
カエシリウスは、邪悪な力に魅入られ、師と袂を分かちました。
「彼は永遠の命に魅入られ盲者と化しています」
エンシェント・ワンが永遠の命を独占していたと知り、彼女を信じていた彼の世界は崩れ去りました。「私達は皆平等です」と言う人がいますが、そうではありません。私達が1000ドル持っていたら、彼女は1000000ドルを持っているのです。
「そんな事はおかしい!分け与えないだなんて!」そうカエシリウスが憤るのも無理はありませんでしたが、その為に過激な方法を取り、多くの犠牲者を出してしまいました。
この映画が彼と彼の信者が図書館員を斬首する場面から幕を開ける事からわかる通り、カエシリウスは何の疑いもなく多くの犠牲を出しています。ミケルセンはこの演出を評価しているようです。
優れたキャスティングには、しっかりと定まった脚本が必要です。『ハンニバル』と『007 カジノ・ロワイヤル』の公開以来、ハリウッドは見事にミケルセンのイメージを決定付け、彼は良くも悪くも典型的なヨーロッパの悪役に恵まれました。
「2次元に存在する悪役を3次元で表現する事で、それはより面白くなる。経験から言って、それは明らかです。作家や監督が目指すのは純粋な悪であり、銃を撃つ際、大笑いをするような悪役です。彼らはまるで海賊のような笑い方をするのです」(ミケルセンは、まるでジョーカーのような嘲る笑い方をします。)
「悪役を生み出す際、自分の信じた道を変えてはなりません。きっかけさえ掴めば、良い悪役を生み出す事は簡単です。それはヒーローを描く事とさほど変わりは無いのです」
幸いなことに、カエシリウスのキャラクターは脚本の段階で既に完成されていました。なぜ幸いかと言うと、ミケルセンのキャリアが築かれたデンマークでの脚本とは異なり、変化の余地がほとんど無かったからです。
「俳優としての私達は、キャラクターにひたすら向き合う存在なのです」と彼は言います。
「台詞を変え、細かいプロットを変更する事は、大規模なアメリカ映画よりデンマークの小さな映画の方がより容易です。アメリカ映画においては、主演でもない限りプロットに沿った演技をするのです」