幻想的で妖しい雰囲気が漂うダークファンタジーの世界。悲劇や残酷さに満ちた世界観に魅せられる人も多いはず。今回はその中でおすすめの人気作をランキング形式で紹介いたします。

本作は、重税に苦しむ村の少年が都会に出てくるところから始まります。
田舎の少年が街に出て、重要な出会いを果たし、冒険に巻き込まれるという展開は王道なものですが、本作はかなりダークテイスト。夢を持った純粋な少年を待ち受けているのは、重く過酷な運命でした。
- 著者
- 田代 哲也
- 出版日
- 2011-01-22
圧政による重税に苦しむ故郷から、幼馴染のサヨとイエヤスとともに、帝都を目指していたタツミ。しかしその道中で夜盗に襲われ、離れ離れになってしまいました。
帝都に到着してからもお金を騙しとられるなど、まさしく踏んだり蹴ったりで、途方に暮れていました。そんな時、アリアという貴族の少女に助けられます。彼女の護衛という職を手に入れたタツミでしたが、ある晩、何者かに襲撃されてしまうのです。
アリアを狙っているのは、殺し屋集団「ナイトレイド」。そこに所属している黒髪美少女のアカメは、アリアを標的とする明確な理由をタツミに語りました。
そしてアリアが裏でしていた行動と帝都に潜む闇を知ったタツミは、「ナイトレイド」の仲間となり、アカメとともに帝都に巣くう腐敗を正していくことになるのです。
美少女がたくさん登場しますが、描かれるのは人の尊厳と生を奪う残忍なもの。グロめの描写もあるので、苦手な方はご注意ください。
恋愛に疎いタツミが、どの少女と結ばれるのかも注目です。
「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があるように、勝ったほうが正義と言われるのが世の常です。また歴史は生き残った者が自身の都合のいいように伝えるものであり、すべてが真実なわけではありません。
本作の主人公は、「負け」とされた少年。真実を求め、復讐を誓います。
- 著者
- 塩野 干支郎次
- 出版日
妖精や魔物が住み、魔法が存在する世界「サーランディエン」にあるサーラント帝国。結界の向こう側から現れる魔物に、人々の生活は脅かされていました。
そこで皇帝は、14人の選ばれた勇者に聖なる槍を持たせ、魔物を封じるように命じます。
かくして、戻ってきたのは7人。3人が道中で討たれ、4人は仲間に裏切られて死んでいました。7人は「七英雄」と呼ばれ、人々から称えられるようになります。
しかし、真実はまったく違うものでした。殺された4人が魔物を封じ、英雄とたたえられている7人は怖気づいて逃げ出していたのです。自身の名誉のため4人を殺した「七英雄」に復讐するため、かつてアシェリートと呼ばれていた剣士は、亜人の少年ケインツェルとして蘇りました……。
裏切り者として殺された「本物の」英雄の復讐の物語ですが、ケインツェルを裏切った英雄たちが各国と共謀し、国家間戦争にまで発展していきます。復讐劇のため殺伐とした空気もありますが、ケインツェルは仁儀を重んじる本物の英雄。
これぞダークファンタジーという世界観とともに、彼らの道のりを見守ってください。
歴史には、人気のある時代や人物、物語の題材となりやすい事件などがあります。日本でいえば、織田信長や豊臣秀吉などの武将が活躍した戦国時代が人気です。
世界の歴史を見てもさまざまな人物が存在しますが、彼女ほど強烈なセリフとともに記憶されている人物はいないのではないでしょうか。
フランス王妃マリー・アントワネットは、フランス革命が起きる直前の18世紀に、隣国オーストリアから嫁いできた美しい少女です。贅の限りを尽くし、「パンが無いならケーキを食べればいい」と言ったとか言わなかったとか……。
- 著者
- スエカネ クミコ
- 出版日
- 2018-01-12
本作は、マリー・アントワネットがフランスへ嫁ぐ、まさに運命の日から始まる物語です。そこには、歴史には描かれていない、もうひとりの人物が存在していました。
彼の名はアルベール。マリーの双子の弟で、瓜二つの容姿をしています。彼は幼少期から姉の身代わりをさせられるなど、辛い日々を過ごしていました。本作でも、2人が馬車に乗って移動している最中に、謎の化け物に襲われてしまいます。
当時のフランスでは、死者が蘇る「甦り病」が蔓延しており、大きな問題となっていました。彼らを襲ったのもその集団です。その夜、もう1度マリーは命を狙われますが、実際に襲われたのはアルベールでした。
王宮内には陰謀が渦巻き、身代わりのアルベールも安全が保障されているわけではありません。フランスならではの華やかさと、流血のダークさが妙にマッチし、ゴシックな魅力にあふれた作品になっています。
男性とは思えないアルベールの美しさも、じっくり堪能してみてください。
生きとし生けるもの、すべてが生まれた瞬間から老いる運命を持っています。誰も抗うことはできません。老いにはどこか負のイメージが付きまといますが、年齢を重ねることで得られる何かもあるはずです。
本作の主人公は白髪の老兵、ハンス・ヴァーピット、70歳です。
- 著者
- 出版日
- 2015-08-12
近世ヨーロッパ風の建物が美しい街では、かつてヴァンパイアとの争いが起こっていました。戦いに勝利し、平和となったはずの街で、再び怪事件が発生します。惨殺された遺体の身体から、骨がすべて抜かれていたのです。
いったい誰が、なんのために骨を抜いたのか……わからないまま被害者だけが増えていきます。警察はとうとう、ある男に協力を要請しました。
かつて「銀狼」と呼ばれたハンス・ヴァーピット。ハンターとしてヴァンパイアを駆逐し、戦争を終わらせた経験を持つ英雄です。しかし現在は70歳。老兵の最後の仕事として、怪事件に挑んでいきます……。
年齢に反し、ハンスのアクションは迫力満点。老いを感じさせません。また通常の主人公からは考えられない落ち着いた魅力があり、その渋さについついハマってしまうはずです。
本作は、ライトノベル作家の鏡貴也が原作を手掛けた漫画。同じ舞台で年代や登場キャラクターが異なる小説も発表されており、物語をひとつの側面だけなくさまざまな角度から楽しめるのが大きな特徴でしょう。
作り込まれた世界観と、登場人物の魅力をよりじっくりと味わうことができます。
- 著者
- 山本 ヤマト
- 出版日
- 2013-01-04
突如発生した謎のウイルスにより、人間社会は崩壊を迎えていました。生き残った子どもたちは、地下に都市を築いていた吸血鬼に助けを求めます。
なんとか生きる場所を得ることができましたが、その代わり吸血鬼たちに血液を提供するという、家畜同然の生活を強いられることとなりました。
主人公の百夜優一郎は、そんな生活を憂い、仲間のミカエラたちとともに地下からの脱出を図ります。しかし計画は失敗に終わり、仲間は死亡。優一郎はひとりで地上にたどり着き、強い憎しみを抱いて吸血鬼を討伐する組織「日本帝鬼軍」の門を叩くのです。
そこへ、死んだと思っていたミカエラが、吸血鬼となって優一郎の前に現れるのでした。
かつて家族同然の関係だった優一郎とミカエラが、意図せず敵対関係になってしまうのが本作のポイント。互いに特別な存在だからこそ生じるさまざまな葛藤に、胸が苦しくなります。
小説版は、漫画よりも少し前の時代のお話。本作を読んで気になった方は、そちらも読んでみると登場人物たちの意外な過去を垣間見れるかもしれません。
現代の日本では、憲法で信仰の自由が保障されています。宗教離れといわれて久しいですが、お正月に墓参り、クリスマスなど、さまざまな宗教的行事が季節のイベントのように楽しまれているのも、日本ならではの感覚でしょう。
創作のなかでも、それぞれに信じる神を持つ人々が登場することは珍しくありません。本作の主人公は、神の力を宿すエクソシスト、アレン・ウォーカー。世界の終焉を防ぐために、死力を尽くす戦いを描いています。
- 著者
- 星野 桂
- 出版日
19世紀末のヨーロッパ。謎の人物「千年伯爵」が進める世界終焉計画により、人類は未曽有の危機を迎えていました。
千年伯爵は7000年前から生きているといわれ、死者の魂を材料に兵器「AKUMA」を製造。超人「ノアの一族」とともに、自身の計画を推し進めていました。
そんな彼らに対抗する存在が、「黒の教団」です。ヴァチカンの命令で設立された対AKUMA用軍事組織で、唯一AKUMAを破壊することができるエクソシストたちが、日夜戦い続けていました。
作り込まれた世界には謎が多く、読み進めるごとに明らかになる新事実に飽きることがありません。アレンは穏やかな性格の少年ですが、お金を増やすことが趣味というちょっと風変わりな一面もあり、個性豊かなキャラクターたちにもハマってしまうはずです。
不幸な状況に陥っているとき、誰かに愚痴を言える人はまだ大丈夫。自身のなかにすべてを溜め込んでしまうことは危険です。現在はSNSが発達し、そこかしこで心の悲鳴のようなつぶやきを目にする機会も少なくありません。
「魔法少女サイト」は、そんな少女たちがたどり着いた、地獄への入り口。どん底の果てには、まだどん底がありました。
- 著者
- 佐藤健太郎
- 出版日
- 2014-03-07
中学2年生の朝霧彩は、不幸のどん底にいました。学校ではいじめに遭い、本来であれば安らげるはずの家では兄から理不尽な暴力を受け、逃げ場がありません。
絶望の日々を送っていたある日、彼女のパソコンが突然謎のサイトと繋がります。「魔法少女サイト」の管理人からステッキを受け取った彩は、意図せず不思議な力を手に入れていました。
その後、いじめグループのひとりに追い詰められた彩。思わず魔法のステッキを使ってみると、なんと相手が死んでしまったのです。罪悪感に苛まれつつ、彼女は魔法少女同士の争いに巻き込まれていくのでした……。
本作のポイントは、魔法少女が必ずしも正義の存在として描かれているわけではないというところ。彼女たちは自身の死を回避するために、相手を倒していくのです。
その裏にはサイトの管理人である謎の存在が関わっているのですが……。管理人の目的は何なのでしょうか。そして少女たちが幸せになれる日は来るのでしょうか。
ファンタジー作品には吸血鬼をモチーフにしたものが数多く存在します。彼らは人と同じような姿をしていますが、人の血を養分として生命を維持し、十字架や太陽の光などを苦手とする特徴があるモンスター。
主人公としても敵としても独特のカタルシスがあり、華のある存在です。
本作は、そんな吸血鬼と、吸血鬼を狩るハンターの物語です。
- 著者
- 平野 耕太
- 出版日
時は20世紀末のイギリス。大英帝国では吸血鬼が犯人と思われる不可解な事件が多発していました。
反キリストのモンスターである吸血鬼を討伐するため、国は大英帝国王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」を設立。吸血鬼の脅威から人々を守る備えとしていました。
事件を追っている最中に、自身も吸血鬼となってしまった女性警察官のセラスは「ヘルシング機関」の化け物と称されるアーカードと行動をともにすることになります。
アーカードは吸血鬼でありながら吸血鬼狩りをおこなっている人物で、破格の戦闘能力を持ち、国の切り札となる存在でした。
「ヘルシング機関」に対抗する組織もあらわれ、国家の利権が絡んだ闘争がくり広げられます。とくに驚異的な強さをもつアーカードの戦闘シーンは必見。パワーにあふれた作品です。
世界に47人しか存在が確認されていないという「亜人」の少年を主人公とした物語です。亜人とは、人間に近い姿をしつつも、似て非なる特徴を持った生き物のこと。
彼らは、ある特殊な能力を持っていました。
- 著者
- 桜井 画門
- 出版日
- 2013-03-07
主人公の永井圭は、妹の病気を治すために医師を目指してる頭脳明晰な高校生。初夏のある日、友人と下校中だった彼は、トラックにはねられ死亡してしまいます。
しかしすぐさま復活したことで、圭は自身が「亜人」であると知ったのでした。
17年前にアフリカで発見された「亜人」は、死亡しても瞬時に蘇るという驚異的な再生能力を持った新生物。国の機関などから保護の対象となっていました。
その一方で、希少種であるがゆえに懸賞金を賭けられ、さまざまな思惑を持った人から狙われる存在でもあります。
トラック事故を大勢に見られた圭の穏やかな日常は終わりを告げ、政府や多くの人々から追われる日々が始まりました。
人の姿をしながらも特殊な能力を持った亜人は、人間扱いされず、研究と称しておこなわれるさまざまな実験のむごたらしさに、思わず目を逸らしたくなってしまうかもしれません。人間の業の深さや残忍さを目の当たりにするシーンも多く、気分が沈みがちな時は注意が必要です。
辛く厳しい現実を突きつけてくるからこそ、人間の善性を信じたくなる物語です。
『亜人』についてもっと知りたい方は<漫画『亜人』の佐藤が狂ってる!最新12巻までを登場人物からネタバレ考察!>の記事をご覧ください。
- 著者
- 出水 ぽすか
- 出版日
- 2016-12-02
そこからの物語は急展開を向かえます。
子供たちは食人鬼に食べられるために育てられていたことが判明。エマたちはこの状況から脱出しようと孤児院を出るための計画を立てます。
子供たちの葛藤が描かれていて、緊張感や恐怖感が伝わり、目が離せません。これからどうなるのと気になり、早く続きが読みたい気持ちになること間違いなしです。
少し描写がグロい部分があるのですが、それでも大丈夫という方にはオススメ。王道バトル漫画や日常を描いた漫画では味わうことができない内容です。普段読んでいる漫画よりも少し変わった漫画が読みたい方は是非読んでみてください。
それでもようやく呪力に目覚め、友達のいるクラスへと合流します。授業の始まりの時間になり、先生は「今日、最後の卒業生である早季が入って授業も本格化する!」そう言います。そこで早希は疑問に感じます。先生は、最後と言った。でも、もう一人いたはず……?しかし時間とともにそんな疑問も薄れていきます。
- 著者
- 及川 徹
- 出版日
- 2014-08-08
一見、穏やかで何の変哲もない街を舞台にしたちょっぴりダークなファンタジー漫画が『黒髪のヘルガ』です。
街の住民たちに「時期外れ」とあだ名され、1人迫害される少女・ヘルガを主人公に、彼女の親友エッダや若き市長・アードルフ、そして住民たちから「少女」と呼ばれて崇拝される人物など、様々に織りなされる人間模様が物語を彩りながら、展開していきます。
- 著者
- 朔 ユキ蔵
- 出版日
- 2011-08-18
舞台となる世界を創り出した「少女」は、塔の奥で眠っています。
「少女」によって「醜いもの」や「欲深いもの」が統制されたその街の住民たちは、「少女」だけを愛し、他のことは忘れてしまったかのように振る舞っています。
表沙汰にはならない狂気が静かに漂う世界で、日々蔑まれるヘルガですが、彼女には親友もいて、差別せず優しくしてくれる市長もいます。決してすべてが不幸ではないのですが、彼らにもまた人間の業があって……と、リアルな人間世界を彷彿とさせる世界観の演出には唸らされるでしょう。
しかし閉ざされた街にひとたび鐘が鳴り響くと、世界はガラリと変化するのです。
鐘が鳴ることで「醜いもの」も「欲深いもの」も解き放たれた世界の住民たちの姿は「衝撃」のひと言。これが真の姿か、と驚愕すると同時に納得してしまうリアリティあふれる展開となっています。
一体、この世界には何があるのか?ヘルガだけが「黒髪」であることの理由とは?「少女」の秘密とは?と謎多き物語の世界に引き込まれながら、一気に読み進めてしまう1冊です。
- 著者
- 花田 陵
- 出版日
- 2013-09-20
吸血鬼と人間の関係性を描いたダークファンタジー漫画です。吸血鬼はアドレナリンによって鬼化するので、精神的な興奮や性的な興奮はもってのほか。少しでも興奮で我を忘れると人間の血だけを目指し、欲望のままに暴れるのです。安斎は危険と知りつつ、鎮静剤を打ちながらつかさと付き合います。血なまぐさい事件に囲まれたふたりの様子は、見ていて心が痛くなるものです。
そしてつかさと付き合い始めた安斎の前に、吸血鬼の抹殺を目論むCCC(選ばれた市民の共同体)という組織からの追っ手がやってきます。その戦いの途中でつかさを傷つけられ怒りに震える安斎でしたが、その追っ手にも彼らを殲滅したいと強く思う事情があったのです。
吸血鬼と人間の関係性を恋とその性から見事に描き上げた本作。ぜひ作品でその切ない恋と、「血を欲する存在」を巡って葛藤する人々の様子をご覧ください。
日本にはたくさんの神様がいると言い伝えられていますよね。有名なもので言えば七福神。恵比寿天や毘沙門天などです。あだちとか作の『ノラガミ』は、そういった神様とそれに仕える武器「神器」、そして半分が妖怪の人間「半怪」などが登場し、バトルを繰り広げていきます。
- 著者
- あだち とか
- 出版日
- 2011-07-15
主人公の夜トは七福神のような誰もが知る神様ではない、マイナーな神様。5円の賽銭で人助けをする貧乏な神様です。神様とは思えぬジャージ姿の夜トですが、情に厚く何事にも全力でぶつかっていきます。夜トと行動を共にするのが神器である雪音と、普通の女子高生でありながらなぜか妖怪が見えてしまうひより。さらに、ライバルである毘沙門やその神器の兆麻など、キャラクターもそれぞれ個性があって魅力的です。
夜トと雪音の関係が変わるきっかけとなる場面で、とても心に残るセリフがあります。
「ひとりでいい。唯一無二の誰かを見つけろ」
(『ノラガミ』より引用)
家族や友達がいないことに悩む雪音に夜トが贈った言葉です。最初は夜トに対しても距離を置いているように見える雪音ですが、夜トが自分を想う気持ちに触れ心をひらいていく様子は、誰もが読んでいて温かい気持ちになれるのではないでしょうか。夜トは次第に、雪音にとっての唯一無二の存在になっていくのです。
裏切りや別れに涙する場面もありますが、夜トの前向きな姿勢にどこか励まされる作品です。
- 著者
- 加藤 和恵
- 出版日
- 2009-08-04
- 著者
- 茂木清香
- 出版日
- 2014-08-20
自分もそのうさぎたちに襲われそうになる若葉ですが、つぼみと名乗る一人の少女に助けられます。若葉はつぼみと行動する中で、「つぼみ法」という法律が施行されたこと、それによりある条件にあてはまる子供たちが殺されること、その条件には自分も該当していることを知らされます。
突然、日常を大人たちの勝手な事情でひっくり返され、しかも殺されるという理不尽な展開。若葉当初こそ、子供ならではの怯えや、信頼していた人たちにまで裏切られたショックに打ちひしがれますが、真相が解明されるにつれ、大人に憤り、鬼気迫る姿で現状を打破しようと成長していきます。
この物語は何と言っても可愛い少女と、彼女を取り巻くグロテスクな展開のギャップ。絵柄は可愛らしいのですが、凄い勢いで人が死んでいきます。そしてその描写もリアルで血の匂いと湿度が漂った空気感を感じるようです。
苦手な方には重いかもしれませんが、ダークすぎる社会で戦う可愛い少女たちの姿は怖いけど癖になる独特の世界観があります。
- 著者
- やまむら はじめ
- 出版日
物語は、主人公・有栖真之介が「都立吉祥寺高校迷宮病少女殺害科」へ編入してくるところから始まります。彼の目的は、迷宮病に罹った妹を救うこと。迷宮から切り離し、一人の少女へ戻すことでした。
- 著者
- ["ようこ", "鏡 貴也", "加藤勇樹(アークシステムワークス)"]
- 出版日
- 著者
- 鬼頭 莫宏
- 出版日
本作は年端もいかない少年少女がひどい目にあい、とにかくたくさん死んでいくという鬱漫画としても有名な作品です。ロボットが操縦者の命を糧に動くという奇抜な設定でも話題になりました。
主役級の人物がすぐに死んだり、重要キャラが植物状態になったりと読んでいてかなり心理的にくるストーリー。
そして敵ロボットを操縦する人物にもそれなりの事情があるということが明かされてから亡くなったりするなど、完全悪がおらず気持ちのぶつけどころがないところも読んでいて辛いところです。
そんな本作が何より読者の度肝を抜いたのがその終わり方。人によってハッピーエンドかバッドエンドかが別れる衝撃的なものとなっています。
読者を震撼させる問題作、これこそダークの極みと言える暗い雰囲気をぜひ作品で味わってみてください。
- 著者
- 林田 球
- 出版日
本作は奇妙な世界観の中で容赦無くグロシーンが続くのに、どこかおかしみが感じられる不思議な作品です。
大量に流れる血、生首、内臓などはグロ系の漫画にはよくあるものですが、それが細部まで生々しく表現されています。全体的に画面が暗いのはダークファンタジー漫画だからというのもありますが、書き込みの多さからくる独特の作風でもあり、それがいい味を出しています。
そんなダークでグロい世界観のストーリーですが、どこかユーモアを感じられるのが重くなりすぎない秘訣。主人公たちが悲惨なシーンでもどこか淡々としており、その様子につい笑えてしまいます。
生々しいダークファンタジーなのに、どこか笑えるという奇妙な作品の『ドロヘドロ』。ぜひ作品でその世界観を味わってみてください。
『ドロヘドロ』の魅力を紹介した<『ドロヘドロ』最終回までの5つの魅力ネタバレ考察!秀逸な世界観にハマる!>の記事もおすすめです。
- 著者
- 石田 スイ
- 出版日
目を覚ました時、彼は異変に気付きます。今まで食べていたものが、不味く感じる。腐っているのかと思うほどに酷い味がする。何を食べても体が拒絶し吐き戻してしまう。そして、金木は気付いてしまったのです。目の前の人たちが、とても美味しそうに見えることに。金木は医師の判断でリゼの身体の一部を移植されて生き延びていたのでした。
この作品は半人半喰種となった金木が悩みながらも人対喰種の戦いに否応無く巻き込まれていくこと。彼は少女霧島董香と知り合うことで、ただの化け物と認識していた喰種にも彼らの世界があることを知ります。
家族や仲間がいて、人間にまぎれながら異物として生きる苦悩を感じて生きている。喰種も人間とほとんど変わりがないのだと、しかし、少しの相違点が絶望的な溝を作っているのだと痛感させられたのです。そして、喰種の世界にも大事な人たちが出来ていって……。
人間側、喰種側、どちらにも正義があり、どちらにも負けられない理由がある。読んでいると、どちらにも勝ってほしいし、どちらにも負けてほしくない不思議な感覚が襲ってきます。
どちらの者にもなれない金木。果たして彼は人間と喰種どちら側なのでしょうか。笑っているのか、泣いているのか。これほどまでに決着がついてほしくないと思う物語もないでしょう。それほどまでに両陣営に魅力があり、読者もその混然とした戦いに巻き込まれていきます。
- 著者
- 三浦 建太郎
- 出版日
- 著者
- 地下沢 中也
- 出版日
- 2007-05-05
- 著者
- 藤本 タツキ
- 出版日
- 2016-07-04
ある日、ベヘムドルグ王国の兵士たちが、食料や燃料などの物資を奪いに村を訪れます。ところが、兵士たちのリーダーであるドマは村人たちの家に人間の腕が食料として保存されているのを知ると、人食い村は野放しにはできないと言って、炎の祝福の力で村人に火を放ちました。
ドマの炎は燃え尽きるまで消えることのない祝福を受けています。しかし再生の祝福を受けたアグニは、燃え尽きない。燃えて、再生して、燃えて、再生して、燃えて、再生して……。その間、何度も痛みは続くのです。
その痛みの波の中で、生きることを諦めてしまえば再生が起きないことに気づくアグニ。しかし妹の生きて欲しいという願いに、その気力を振り絞ります。そして数年後。彼は炎を抑え、操る術を身に着るのです。妹と村人の仇を討つために。
この物語は派手に血しぶきがあがる系統の漫画ではありませんが、じわじわと燃え広がるような悲惨さと残忍さが私たちの目をくぎ付けににさせます。人の情念が炎のようにくすぶり、消えないダークファンタジーの名作となっています。
主人公の少年・ゴンがまだ見ぬ父親に憧れ、ハンターを目指し旅立つ冒険ファンタジー漫画です。作者は少年ジャンプで多くの名作を描いた巨匠・冨樫義博。この世界の「ハンター」とは、怪物退治から賞金稼ぎ、遺跡や希少品の探索など、常人ではこなせない様々な仕事を探求する職業として扱われています。
主人公のゴンは旅のハンター・カイトから父親が凄腕ハンターとして活躍している知りプロのハンターとなるためのハンター試験に挑むこととなりますが……。
- 著者
- 冨樫 義博
- 出版日
冒険を始めたゴンが出会う個性的なハンター志望の仲間たち。彼らが切磋琢磨していく姿はこれぞ少年ジャンプというワクワクとした気分にさせられます。しかし、本作の魅力は読者の予想を超えていく鬼才・冨樫義博の描く衝撃的な展開の数々ではないでしょうか。
「〇〇編」と作中の出来事を分けることで、目標を達成しても新たな事件や依頼が舞い込み飽きが来ないストーリーとなっています。また主人公以外の視点・目的で進行する物語も必見です。
『HUNTER×HUNTER』については<漫画「ハンターハンター」最新35巻までを徹底考察!【ネタバレ注意】>で詳しく紹介しています。
『進撃の巨人』は、テレビアニメ化や実写映画化もされた、言わずと知れた人気作。城郭都市を舞台に、壁の外側からやってくる謎の生物「巨人」と、人間たちとの戦いが描かれています。
巨人は人間の住む街をただ襲うだけでなく、彼らを捕食することもあり、ぼかさず真に迫った描写は、命を懸けた戦いであることを読者に訴えかけます。
- 著者
- 諫山 創
- 出版日
- 2010-03-17
ある日突如出現した巨人によって、人類は生命を脅かされるようになってしまいました。人を襲い、食らうこともある巨人から身を守るため、高さ50mほどの3つの壁に囲まれた城郭に逃げ込みます。
自由な生活と引き換えにひとまずの安全を手に入れた人類は、壁の内側で文化を築いていきました。
主人公のエレン・イェーガーは、外の世界に憧れている少年です。平和な日々を送っていたころは、なぜ人類は外の世界に出ないのかと疑問を抱いていました。
しかし強大な巨人の出現によって、その考えは脆くも崩れ去ります。巨人に母を奪われたエレンは、幼馴染のアルミンや同居人のミカサとともに、壁の外を調べる「調査兵団」へ入隊しようとまずは「訓練兵団」へ入るのでした。
巨人と戦う人類、という構図ですが、ただ戦っているだけの物語ではありません。巨人はどこからやってくるのか、何者なのか……意外な展開と徐々に明らかになる世界の謎にのめり込んでしまいます。
片田舎の村で育ったエドワード・エルリック(エド)とアルフォンス・エルリック(アル)の兄弟は幼いころに亡くした母を生き返らせたいという想いから、禁忌の錬金術・人体錬成を行います。結果は失敗に終わり、その代償として兄は左足、弟は全身を「持っていかれて」しまいます。
- 著者
- 荒川 弘
- 出版日
兄・エドのとっさの判断で、自身の右腕と引き換えにアルの魂のみを鋼の鎧に定着させることに成功。そして新たに歩き出すため鋼の義手と義足「機械鎧(オートメイル)」を取り付けた兄・エドが元の身体に戻るため旅に出るダークファンタジー作品です。
無限に奇跡を叶えられる魔法使いではなく、無から有は生み出せない錬金術師をコンセプトにした本作。著者・荒川弘の描くハイクオリティなアクションはもちろん、人間・命・差別・戦争など世界の真理を追究する登場人物達の動きにもぜひ注目していただきたいです。
私たちの心を掴んで離さない、ダークファンタジー。残酷な闇の世界を覗き見るのはなんともぞくぞくしてしまいますね。新しい世界を見つける手助けになれば幸いです。